まず、相続税を支払う予定のかたは相続税の試算を行っているでしょうか?下記の4つの事項により税額もかなり変わっていることが考えられます。
再度、試算をしなおしていかがでしょうか?
1)H15年度の税制改正のよる税率の変更による影響
以前の相続税の税率は10%から70%の税率でした。それがH15年度の税制改正により10%から50%になりました。仮に税率の変更により以前よりも税率が10%下がった場合ですが2億円×10%の2000万円も相続税が減る形になります。
2)地価の下落の影響
8月の上旬に路線価が発表されました。全国平均では5%の下落率です。東京都区部では1%の下落率です。
銀座などの一部の一等地では6~8%くらい上昇している地域もあります。東京都心部はそろそろ下げ止まりになるのでしょうか。
しかし、3~5年前と比べるとほとんどの地域が今の地価より5%から40%くらい地価が下がっていると思われます。
仮に平成12年に地価が2億円あった土地が下落率が2割とすると1億6000万が地価になります。相続税が減る形になります。
3)生命保険に関する権利の改正の影響
節税対策として用いた生命保険に関する権利(契約者と被保険者が相違する保険契約です。保険証書をご確認ください)H15年度の税制改革により下記のように変わりました。
1、以前支払い保険総額×70%▲保険金額×2%
2、今後、解約返戻金
例えばですが1億円の終身保険に」加入したとします。単純に支払保険額総額1億円、解約返戻金も1億円とします。
1、以前 1億円×70%▲1億円×2%=6800万
2、今後 1億円
上記のように3200万も評価上昇したことを意味します。
4)低金利による借入金額の減少(元利均等の場合)
低金利により借入金額の返済が予想より早く進んでいることが考えられます。節税目的で借入をおこして有効活用をしたかたは当初の予定相続税よりも増えていることもあります。もっとも借入金の減少により増えた相続税の分だけ金融資産が増えていれば問題はありませんが。